Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

6月25日活動報告

【前回(6月25日)CEC活動報告】

<参  加  者>4名(男性1名 女性3名)小枝さん・鷲見さん・長瀬さん・小野

<活動時間>14:00~15:30

<活動形態>Zoomミィーティング

 11日に続き、開始時間直前、思いがけない雷雨に見舞われた前回のCEC。「こんなこともあるんだ」と思いましたが、数日前の夜中に、バケツをひっくり返すがごとしの土砂降りがあった昨今、突然の天候不順にはしばしば驚ろかされます。日々蒸し暑さも増して、梅雨明けから本格的な夏へと向かっていますが、みなさんはお元気そうで何よりでした。20分弱で「近況報告」を終えた後、数分の小休止を挟み、「教員不足(The Growing Decrease of Teachers in Recent Years)」について話し合いました。近年の深刻な教員不足、とりわけ、新規大学(院)卒業者の教員志望者の急激な落ち込みはみなさんもすでにご存じで、話し合い当初には、個々の感想はもちろん、身近で見聞きした例も出していただけました。小枝さんは、ご主人の知り合いの方が60代半ばで「中学校英語講師」をされているばかりか、「時間さえ許せば、今後も末長く」という打診を受けていることを話され、「退職者にも一日でも長く働いてほしい」という学校に「学校組織としての健全な『新陳代謝』が機能しているのか」という疑念を呈されました。鷲見さんはご自身が「英語教育」の現場で小学生に英語を教えている経験から、TPOで目まぐるしく変わる子どもたちに指導する難しさについてまず話され、数十人まとめて指導しなければならない学校現場の大変さをまとめられました。そのお話から、教員に最も求められている資質は、自身の「専科」の知識や能力を、より多くの子どもたちに効率的、効果的に伝えていける「マネジメント能力」だと感じました。教員に限らず、マネジメント能力は仕事(≒試行錯誤)をしながら、少しずつ身につけていくべきものですが、昨今の教員不足は、新人教員や若手教員から「試行錯誤」するゆとりを奪っているのかもしれません。そうでなくても、「法令遵守compliance)」「説明責任(accountability)」を問われやすい教員。インターネット、とりわけ、SNSの普及により、その一言一行に神経を尖らせなければならなくなった世相も、教員志望者、ひいては、教員不足の大きな一因といえるでしょう。子どもたちに蔓延る「ネットいじめ」による痛ましい事件は、形を変え、多くの教員にも起こり得ることで、教員は心身ともにタフでなければ務まりそうもありません。一方、「聖職」の美名の下、「24時間教員」であることを求められながら、「ブラック」とされる教員の社会的立場は凋落の一途をたどるばかり。ここまでの状況だけで考えても、教員になることを踏み止まるに十分なのかもしれません。しかし、教員を取り巻く環境悪化は、さらにこのように続きます。・日常的、慢性的に疲弊している学校現場に、次々導入される教育改革(道徳の教科化、小学校の英語の教科化等)・わが子しか目に入らず、その指導への見方や考え方に偏りがある保護者(その極例はモンスター・ペアレンツ)・「超過勤務」前提の職場環境。それに伴うプライベート・タイム等の消失。とりわけ、家族と過ごす時間が(少)なく、しばしば家庭不和につながる。

 

【前回反省と今後のCECに関する提言】 

 「教員不足」への危機感が、現場レベルを越え、市民レベルまで染みわたっている現実をシェアした後、「若者の教職離れ」が話題になりました。今時の「若者気質」を語る上で不可欠な傾向として、将来なりたい職業として「安定した公務員志向」が声高に叫ばれて久しいですが、同じ公務員でありながら、教員志望者は見るも無残な減少傾向にあります。「教員は求められることが多い(&膨らむ)一方、社会的立場は低くなっている」。一言でまとめると、そうなってしまうのでしょうが、私見では「教員は元来そういう職業だった」と思います。かつてはそんな事実がありながら、今ほどメディア等が問題視せず、「聖職」という一言で「それが当たり前」で片づけられていたように思います。私が教員採用試験を受けた年は、テレビドラマ「スクール・ウォーズ」が大ヒット。母校の中学校で教育実習をしたとき、それがドラマでは済まされない現実に直面。大学に戻ると、同級生も個々の実習先で大なり小なり同様の体験をしていることを知り、「教員」が一筋縄ではいかない職業である現実を思い知らされました。その苛酷さを現在の状況と比べようもありませんが、ある意味では学生にとって、勝るとも劣らぬ試練だったと思います。「若者の教職離れ」の原因は複雑多岐にわたり、まずは「教員の本務」「教育行政」「待遇改善」等の見直しから進めるべきでしょう。ただ、その根本にはそれらの問題がクリアされてもなお残る「当世若者気質」があり、それこそ「人材立国日本」の未来を左右する鍵でしょう。