Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

7月10日活動報告

【前回(7月10日)CEC活動報告】

 

<参 加 者>4名(男性3名 女性1名)大口さん・小枝さん・徳丸さん・小野

<活動時間>14:00~15:30

<活動形態>Zoomミィーティング 

 7月23日(金)「東京五輪開会式」が目前迫る今、東京都のコロナ感染者数は増加に転じています。とりわけ、週末の増加は一目瞭然で、現時点においても、多くの専門家からは「大会期間中の最悪シナリオ」が懸念されています。政府は苦渋の末に、4度目の「緊急事態宣言」を発令したものの、都民はもちろん、国民には不満と不信が渦巻いています。十分な説明責任が果たされないまま、安心と安全を謳った東京五輪の結末はいかに。令和3年の“折り返し”となるCECは、そんな「東京五輪カウントダウン」の中、粛々(?)とスタート。スタート時は3名だったので、ペア・チャットはスルーし、トリオ・チャットを35分間した後に、5分間の小休止をはさみ、14時40分からトピック・チャットに入りました。前回CECの最後に、チャットの流れで「教えることと学ぶことは違う(Teaching is quite different from learning)」という言葉を紹介させていただいたところ、「教えることは学ぶこと(Teaching is learning)」という言葉もあると教えていただき、急遽設定をしたテーマでしたが、みなさんがそれぞれに独自の思考や体験をお話していただき、直接間接に個々の「英語を学ぶ意味」も交流できました。自宅で受験生に英語を教えていた頃、よりわかりやすく教えるための創意工夫に大いなる学びがあったといわれた小枝さん。文法一つ教える際にも、よりわかりやすい言葉や表現を心がけるうちに「教えることは学ぶこと」と自覚されたそうです。一方で、ご自身の知識や体験を増やし、それらを生徒たちに伝えるには「説明の仕方」がいかに大切かも痛感されました。「調理」に例えれば、「素材(知識や経験)」がよくても「調理」に問題があれば、素材のよさが十分生かせないような感じでしょうか。私もこのご意見に納得で「教えることは説明すること」であり、「説明(explain)」の良し悪しは、字のごとく「簡潔に(plain)」をどれだけ「越える(ex)」ことができるかにあると私は考えます。この観点でいうと、以前紹介した井上ひさしさんの箴言「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」は、「教育の本質」を見事に、豊かに表現しており、聞けば聞くほどに味わいがありますね。「学びの機会は至るところにあるが、学びを広げ深めるためには、やはり『現役(現場)』に勝るものはない。『引退』後の知識や経験にはどうしても限りがある」といわれた大口さん。「現場」にいてこそ感じられる「空気感」、それを体感し、試行錯誤してこそ、自信を持って周囲に語れる知識と経験になる。「仕事」としての「学びの厳しさ」、そこに根づく「学びの本質」を教えていただきました。すべての学びの根底には「論より証拠(Fact speaks itself)」ありき。小枝さんと大口さんのお話に通底している学びは、今後CECで応用したいコンセプトの一つですね。個々の知識と経験をより豊かに消化するとともに、簡潔明瞭に伝え合えることを期待しています。

 

【前回反省と今後のCECに関する提言】 

 「学ぶことと教えることは表裏一体」。話し合いが進めば進むほど、そんな流れになってきました。そして、その両方が交錯する「教育の場」での学びに話題が焦点化されました。小枝さんは「個人指導」の際、「学力伸長」に特化して教えられるので、本人の成果と課題に即座に対応でき、それが効率的な学びにつながっていくことが多かったといわれました。一方、学校とは異なり、教え方を交流し合い、指導スキルを磨く機会がないので、自分の教え方への疑問は常にあったとのことでした。聡明な教え子をほめてみえましたが、英語学習を通じ、先生と生徒が共鳴し合い、学び合う様子がありありと目に浮かび、微笑ましく思われました。その後「学校教育における教え方」について質問が出たので、「個人指導」「集団指導」という二つの視点から「学ぶことと教えること」を考えました。「集団指導」は「教科」と「マネジメント」が車の両輪のごとしであり、そのどちらが欠けても、生徒たちに学びを保障することはできません。この二つに軽重つけることはできませんが、私見としては、マネジメントに問題があれば、教科の専門性が高くても、宝の持ち腐れだと思います。一方、程度問題とはいえ、マネジメントが優れていれば、教科の専門性を補えるばかりか、しばしば驚くほど学習成果を上げることができます。「マネジメント・マスター」として名高いピーター・ドラッカーのマネジメント論の影響を強く受けた私は、英語指導でその手法を数多く取り入れました。それは教育専門書に勝るとも劣らぬ教育スキルのエッセンスだと確信しています。