Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

2月1日活動報告

【前回(2月1日)CEC活動報告】
<参 加 者>6名(男性3名 女性3名)ジョンさん・鷲見さん・坪内さん・林さん・吉村さん・小野
<活動時間>13:00~16:00
<活動場所>ぎふメディアコスモス 2Fつながる読書の部屋

1.アイスブレイク

1) 昨今、最も印象に残っている出来事・人物・番組・記事・スポーツなどは?
2)お好きなトピックで何なりと心行くまでどうぞ。

 メディアコスモスの長期休館により、ほぼ20日ぶりの開催となったCEC。今回もお一人新しいメンバーにお出かけいただき、さらににぎやかに進めることができました。彼は、坪内さんと小学校で英語の「TT(Team Teaching)」をされている「ALT(Assistant English Teacher)」ジョンさん。初参加の今回は、小学校はもちろん、中学校における英語教育の様子をユーモラスに、ときにシリアスに語っていただき、私たちが思わず聴き入ってしまうことばかり。私たちの質問にも一つ一つていねいに答えていただき、ふだんのサークルとは一味も二味も違う時間を過ごすことができました。坪内さんとの掛け合いでは、日々の英語の授業の絶妙なコンビネーションがしばしば垣間見えて、お二人に教わっている児童たちは実にラッキーと感じました。お二人の勤務校は、野生動物(熊・鹿・猿…)がごく身近にいるほど自然には恵まれており、それが学校生活はもちろん、児童たちの日常生活、さらに心身に及ぼす影響は少なくないようです。どことなく、ゆったり、のんびり感じられる児童たちのあり方を聞き、田舎の学校ならではのよさを随所に感じました。修学旅行で奈良公園に出かけた際、群がる鹿たちに物怖じすることなく、ごく自然でいられる児童たちの姿は、岐阜市の街中育ちの私には考えられない感覚があり、今でも鹿を見たらテンションが上がってしまいそうな自分は何なのかと考えさせられ(?)ました。ジョンさん自身は、そんな田舎生活を満喫されてみえるようで、「市内を結ぶトンネルを抜けると、そこはニューヨーク」と朗らかに語ってみえました。川端康成の小説「雪国」にある一節になぞらえたかのような、軽妙な一言に、彼のインテリジェンスの一端を感じました。児童たちの微笑ましい日々を和やかに語っていただいた一方、英語教育となると、成果だけではなく、課題も熱っぽく話されたジョンさん。勤務校に限ったことではない、さらに、中学校になると、より憂慮すべき課題として、子どもたちの「はにかみ(shyness)」を挙げられました。英語はいくら学んでも、表現をいくら覚えても、使わなければ、モノにはなりません。ところが、義務教育における子どもたちの英語の学習過程をたどると、「認知レベル(覚える)」から「運用レベル(使う)」に至る以前に「仲間の前での自己表出&自己表現」を躊躇する傾向が少なからずあり、それはある意味、「語学習得」には致命的なネックになっていると言わざるを得ません。これは、英語だけに限った傾向ではなく、すべての教科にいえることで、ひいては、日本の学校教育の積年の課題といえます。すべては日本人のメンタリティにも根ざしたDNAレベルの問題なので、一朝一夕に解決するものではありません。とはいえ、グローバリズムの大波が押し寄せている昨今、日本人の「井の中の蛙」的メンタリティは、世界的には理解されない部分も多く、希薄な「自己表現&自己表出」は、外国の人々に思わぬ誤解を招くことさえありえます。昔から日本人の特徴の一つといわれる”Japanese smile”などは、広く世界に知られてはいますが、今後日本人が世界に伍していくためには、自身の思考や意見を堂々と述べられるメンタリティを磨き上げていかなければなりません。英語教育はそのための手立てとしての重要な役割を担っており、その最前線に立たれているジョンさんと坪内さんには、さらなるご活躍を期待してやみません。義務教育における英語教育の今日的課題を熱く語り合った後、話題は一転。ジョンさんが来日後、最も驚いたことの一つである放課後の子どもたちの日常生活へ。習い事や塾で、夜遅くまで過ごす日本の子ども、さらに、その保護者の気持ちなどを、個々の視点で考えてみました。「学校で、塾で、勉強に追われているにもかかわらず、思うような成果が上がっているとは言い難い日本の教育」の問題点については、実にさまざまな意見が出ましたが、「子どもは勉強」に、「大人は仕事」に、せわしない日本人は、勉強や仕事にかまけて、何か大切なものを見失ってはいないかという意見が印象的でした。英語学習については、ネット環境も含め、かつては到底想像できないような恵まれた学習環境にあるにもかかわらず、世界的には目を覆うほどの学習成果しか上げられていない現状を鑑みると、前述の日本人のメンタリティはもちろん、「過ぎたるは及ばざるがごとし」と感じました。