Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

2月4日活動報告

【前回(2月4日)CEC活動報告】

<参  加  者>4名(男性2名 女性2名)小枝さん・徳丸さん・長瀬さん・小野

<活動時間>14:00~15:30

<活動形態>Zoomミィーティング

 小枝さんの近況報告でときおり聞いていた「断捨離」。テレビ番組でも見聞きする機会が増え、CECで一度トピックにしたいと思っていましたが、前回それが実現。みなさんに、個々の経験を踏まえた貴重なご質問やご意見をいただき、その奥深さを再認識しました。小枝さんは、4年前に亡くなられた義母とのやりとりなどを通じ、「終活(end-of-life planning)」を視野に入れた「断捨離」をスタート。当初はご子息に負担をかけないようにという「義務感(duty)」も少なからずあったようですが、進めれば進めるほど、物心両面で落ちつきの得られる断捨離に「幸福感(happiness)」が増してきているご様子でした。家庭においては、夫よりも妻の方が、断捨離に向き合う機会が多いという思いもお持ちでしたが、それを妻の「役割(role)」ではなく、「特権(privilege)」のように思えるようになり、断捨離がただのスキルではなく、日々の生活から個々の生き方にまで深くつながっていくことを実感されたようです。これは、断捨離を世に出された「やましたひでこさん」の考え方や生き方に相通じるものであり、断捨離を通じ、多くの方が辿るプロセスの一つと考えてよさそうです。長瀬さんの「断捨離」は「風水師(feng shui master)」の方の見立てからスタート。心機一転しようと相談したところ、まず身辺整理をすることを勧められ、まさに「裸一貫(from zero[nothing])」からの再出発を期して、断捨離を決行。目移りするものが何もない、がらんとした室内において、軽快になった心身に心地よさを感じながら、その後の生活を楽しんでいくうちに、よき伴侶とのご縁を得て、満願成就。その「開運(better fortune)」により、今でも断捨離を心がけてみえるとのことでした。お二人のお話を聞き、私が真っ先に頭に浮かんだのは「断食(fasting)」。元来「宗教的行為」だった断食は現在、「断食療法」という言葉でも知られる通り、心身両面の「医療行為」としてはもちろん、近年は「デトックス効果」などの言葉で知られるようになり、その「美容効果」が注目を集めています。物も食も「断つ」ことにより、現在の憂いを「絶つ」。後顧の憂いを「断つ」。さらに未来に向かって「立つ」、そして「発つ」。そんなポジティブなサイクルが生まれてくるといえそうですね。「高度成長期」によしとされた「大は小を兼ねる(The more, the better.)」「大きいことはいいことだ」的発想が「過ぎたるは及ばざるがごとし(More than enough is too much.)」、さらに「小が大を制する(The less, the better.)」へ。断捨離の独特の世界観は、その起源がインドのヨガの行法にあることからわかる通り、スキルやノウハウなどを越えた、哲学的な境地そのものです。それを日々実践すれば、個々がさらに、個々の哲学を生み出していくといっても過言ではないでしょう。自分にとって必要なものを精選していくことはそのまま、自分にとって不必要なものを削ぎ落とし、心身を研ぎ澄ましていくことに通じます。「断捨離」は時代が求めた人生哲学の一つともいえますね。

 

【前回反省と今後のCECに関する提言】  

 やましたひでこさんの「断捨離」がしばしば「終活」とともに語られ、国内を中心に広がっている一方、近藤麻理恵さんは「こんまりメソッド(KonMari Method)」といわれる「片づけ術」を米国をはじめ、世界各国で普及させました。2010年著書「人生がときめく片づけの魔術(サンマーク出版)」は世界40か国以上で翻訳され、シリーズ累計1,300万部を超える世界的ベストセラーに。2015年には米国「TIME」誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選出されました。「ときめき(Spark joy)を感じたものだけを残し、不必要なものは感謝の心を添えて処分する」という独自の片づけ術は、「愛用品」「日常品」「不用品」を分けるための基準になりうるばかりか、それを習慣にすることで、人生そのものが自分にとって必要なものにフォーカスし始めるとも考えられます。近藤さんは一方で、2021年に第3子を出産し、「(こんまり流を)いい意味であきらめました。今の私にとって大切なのは、家で子どもたちと楽しむ時間だと気づきました」という声明を出しています。現在の彼女がお子さんに日々「ときめき」を感じつつ、楽しく育児に向き合ってみえる様子が目に浮かび、そのお人柄にさらなる共感の声が広がっているようです。やましたさん、近藤さん、それぞれに「物との向き合い方」を突き詰めながら、物から人、さらに、人生との向き合い方まで、思考を広げ深めてみえることを知り、「自分と物との関わり方」について考える機会を得るとともに、今の時代に必要な「物を大切にする」とはどういうことかを考えさせられました。