Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

1月13日活動報告

【1月13日(土)CEC活動報告】

<参  加  者>4名(男性2名 女性2名)小枝さん・酒井さん・内田さん・小野

<活動時間>14:00~15:50

<活動形態>Zoomミィーティング 

 令和6年元旦午後4時過ぎに発生した「能登半島地震」は未だ被害の全容がつかめず、日々放送される避難生活の窮状には言葉もありません。私はその時、ほとんどの店が元旦休業している中、にぎやかな人込みにつられ、ドン・キホーテに。その瞬間、すべての来客のスマホから一斉に「緊急地震速報アラート」が鳴り響き、店内は騒然。大きな横揺れに続き、エレベーターには人の波。とくにアナウンスもない中を、我先にと店外へ。それはかつて経験したことのない緊迫感でした。駐車場に集まる人混みから「石川県らしい」との声が漏れてくると、「ここ(岐阜)がこんなに揺れているのに…大丈夫か」と彼の地を心配する声も聞かれました。家族旅行で長野県野沢温泉村スキー場に訪れていた酒井さんもやはり、今までに経験したことのない地震に驚くとともに、自宅以外ということへの心配も少なからずあったそうです。自宅にみえた内田さんは、震源地から離れていたこともあり、震度2の揺れの中にあって、アラートを聞くこともなく、落ちついた対応をされたとのこと。三者三様とはいえ、一つの地震は私たちの心に重いものを落とすものだと感じました。また、地震の「その後」について、小枝さんからご指摘があり、それをメディアで何度も見聞きすることで引き起こされる視聴者の「共感疲労(compassion fatigue)」が今、問題視されていることをうかがい、スマートフォンやSNSの普及の絶対的な負の側面を痛感しました。先行き不透明な能登半島地震ですが、被災者の方々に一日も早く日常が戻るように、支援の輪が広がっていくことを願うばかりです。新年初の「トピック(communication)」は、多くの英語学習者はもちろん、昨今は日常生活をよりスムーズに進める上で、あらゆる人が関心を持っているのではないでしょうか。そのイメージとして、内田さんは「関係性(relationship)」を、それを豊かにする秘訣としては、「積極的に聴く(active listening)」を出されました。「相手を受け容れてこその双方向性」という考え方は日本人の美意識とも重なり、大いに共感できます。酒井さんはコロナ前に、コミュニケーションにうんざりしたり、慎重だったこともありましたが、コロナ禍にその機会が限られ、それまでは当たり前だった周囲の人たちとの関係が断ち切られ、孤立感が深まるにつれ、オンラインを含め、コミュニケーションはすべてかけがえのないものだと感じられるようになり、コロナ前後でコミュニケーションの認識が激変したとのことでした。世界規模の天災は、人々の生活に未曾有の危機をもたらしましたが、それを私たちが従来のコミュニケーションを見直す機会とできれば、個人間はもちろん、集団と集団、さらに、国家間の関係性を見直す機会にもできるではないかと期待します。小枝さんは日本特有のコミュニケーション様式として「腹芸」を紹介されました。「声なき声を聴く(listen to what is not said)」「行間を読む(read between the lines)」など、日本独自のコミュニケーションの背景に「以心伝心(understand each other without language)」ありきですが、それが今日のグローバリズムの中で通用するかと考えると、日本人はその「コミュニケーションの島国根性」を全面的に見直す時期に来ていると言わざるを得ません。多様なコミュニケーション・ツールの出現も含め、日本は今、真に「コミュニケーションの開国」を迫られていると私は思います。私にとって、「コミュニケーション」という単語との出会いは遡ること45年前。高1英語(リーダー)で授業のたびに10ページずつテストを受け(させられ)ていた親単(旺文社)にありました。ひたすら「覚えては忘れ、忘れては覚え」のくり返しは、当時の私には苦痛以外の何物でもなく、そこにあった「コミュニケ―ション」もまた、発音も意味もわかりにくい難語でしかありませんでした。中学校教師になってからは、文科省が折りに触れて連呼しては、「英語」という教科の絶対的な物差しのようにいう「コミュニケーション(能力)」という言葉には辟易とさせられたこともあります。しかし、時を経て、一人の英語学習者となった今、この言葉には私の心を捉えて離さない何かがあるのです。一つの言葉との縁の不思議さを感じます。コミュニケーションの上で大切にしていることとして、内田さんは「積極的に聴き、相手を受容することで、誤解やストレスを減らす」ことを挙げられました。さらに、電子メールによる情報欠如や行き違いをなくすために、ビジネスシーンにおいては、電子メールと対面を併用し、より確かなコミュニケーションを図ることも考慮すべきだと補足されました。酒井さんは「双方向のコミュニケーション」を実現するためには、年齢や立場などにかかわらず、話者間の「平等(equality)」を確保し、やりとりの「質(quality)」と高めることが大切で、そのためには、自分自身を適切に表現することはもちろん、相手に適切な質問をしながら、相手の思いや考えをうまく引き出せるように努めるべきだといわれました。私もコミュケーションを左右するのは「質問力」だと思い、それを世代を問わず、全力で発揮できる話術の天才たる明石家さんまさんを紹介させていただきました。最後に「コミュニケーションを漢字一文字で」という私のわがままな質問をお願いしたところ、「親と近(内田さん)」「互(酒井さん)」「彩(小枝さん)」「自(小野)」とそれぞれの現在の個々の「コミュニケーション観」が如実に表れている漢字が出ました。文科省ではないですが、「コミュニケーション」という古くて新しい言葉の意味合いは、時代を映し出す一つの鏡であり、だからこそ、時代によって、少しずつ変わっていきます。英語学習者としては、興味の尽きないトピックの一つであり、今後も何かの折りには、改めて「その時」のコミュニケーションをざっくばらんに語れたらと思います。