Chatty English Circle

"Chatty English Circle" の活動予定&活動報告を紹介しています。

6月26日活動報告

【前回(6月26日)CEC活動報告】

<参 加 者>5名(男性3名 女性2名)小枝さん・鷲見さん・徳丸さん・松本さん・小野

<活動時間>14:00~15:30

<活動形態>Zoomミィーティング 

 「緊急事態宣言」解除後に、下げ止まりから一転、増加に転じたコロナ感染者数。東京五輪がカウントダウンに入った今、「変異ウイルス」への危惧が高まる一方、政府の説明責任は十分に果たされることなく、国民には不安と不信が渦巻きます。ウガンダ選手の陽性者を皮切りに、入国時点における「五輪関係者」コロナ感染への懸念も日々高まるばかり。「コロナ禍の五輪」の先行きに一体何があるのか。世界中が注目しているといえましょう。そんな落ちつかない状況下、3週間ぶりのCECは、いつも通り落ちついて進行することができました。みなさまの相変わらぬご理解とご協力に改めて感謝申し上げます。ウォームアップでは、私からTBSテレビ系日曜劇場「ドラゴン桜」の話をさせていただきました。2005年のシリーズ1で、その圧倒的おもしろさにはまった私。暴走族上がりの貧乏弁護士桜木健二が、経営難の三流私立高校再建を期し、「東大特進クラス」を創設。生徒たちの東大合格に向け、熱い本音のメッセージをぶつけていく本ドラマ。今回は「時代に負けるな!今こそ、動け」「お前の道はお前が決めろ」を2大テーマに、十八番の「バカとブスほど、東大へ行け」も相変わらず何度も炸裂。パワーアップした内容は、予想以上、期待以上でした。かつて各局が競って放送した青春ドラマの王道「学園スポーツもの」や中高生の微妙な心の揺れを描く「思春期学園もの」とはまったく異なる「受験学園もの」で、これほど見事に生徒たちの人間的成長を描く秀逸さは特筆ものと私は思います。シリーズ2はさらに「東大合格受験テクニック」が随所に散りばめられており、「なるほどな」と思えるものから「そうかなあ」と思うものまでさまざま。先の日曜劇場ドル箱番組だった「半沢直樹」顔負けの「学園買収問題」に絡むシリアスな抗争もあって、最終回まで目が離せませんでした。そんな中にあり、私が気になった「受験テクニック(exam technique)」の一つは「聴き取りテストでメモを取るな(Don’t take notes in the listening tests.)」。「高校受験」では、キーワーズをメモして、後々答え合わせするように指導。自身も同様に試験を受けてきた私にとっては、やや拍子抜けしたこのテクニックが頭の隅に残っていたので、今回みなさんに意見をうかがいました。「自身の受験では聴き取りテストはなかった」という世代には実感しにくい面もあったようですが、「聴き取りテスト受験世代」では概ねメモを取ってみえたようです。答え合わせにそれを使うかどうかは別にして、英語教師による指導や「お守り」的な気持ちからメモを取らずにおられないのがふつうのようです。一方、TOEICをはじめ、昨今はメモを取る余裕のない、「英語耳」を問う試験も多くなり、「英語学力観」の変遷がそこに見え隠れします。ドラマでは、今の時代を映すかのような「スマホ」を駆使した「アプリ学習教材」や「東大が求める学生像」も興味深かったです。受験は世につれ、世は受験につれ。それを痛感するとともに、「受験を通じた人間形成」の可能性にも刮目しました。

 

【前回反省と今後のCECに関する提言】 

 日本人の美徳の一つといえる「謙虚さ」を表す諺として最も有名な「実るほど頭を垂れる稲穂かな(The boughs that bear most hang the lowest.)」。前回のCECでは、小枝さんがこの諺についての所感を述べられ、その後にメンバーで意見交流をしました。“ミレニアム・イヤー”に観たテレビ番組で「21世紀に残したい日本人の美徳」として上位にランキングしていた「謙虚さ」。海外における「日本人評」で「勤勉さ」「礼儀正しさ」と並び称されることもしばしばあります。一方、グローバリズムが加速する今、それが日本人の国際舞台における活躍を狭めてしまう懸念もときに指摘されています。過度の謙虚さ、過度の謙遜は、周囲の的を得た評価を曇らせるばかりか、それが周囲には「傲慢」に見えたり、「卑屈」に映ったりすることも。たとえば、英語が上手く話せる日本人が、外国人に心からの「ほめ言葉」を送られた場合。日本人にありがちな謙遜で「そんなことないです」と答えたら…日本人気質をある程度心得た外国人であれば、「典型的日本人だ」となるでしょうが、それを知らない外国人だったら、どう思うでしょう。「自己表現」を旨とするアメリカ人には、そんな日本人のメンタリティは理解しにくいかもしれませんし、心からほめた自分の気持ちをはぐらかされたかのような、複雑な思いを抱く人がいないとも限りません。「謙虚さ」をはじめ、古式ゆかしき日本人の美徳が、グローバリズムにおける多様な価値観と並立する。さらに、両者が美しいハーモニーを奏でつつ、21世紀をたくましく生きる日本人の礎にと切望します。